07 12月

読売新聞 昭和58年5月27日朝刊     「津波急襲 死者・不明102人」

東北M7.7大地震 「ホッと一息のスキに」
読売新聞 昭和58年5月27日朝刊

【秋田】秋田県の被害は、地震直後に起きた津波のためさらに広がった。
 男鹿半島の男鹿市加茂海岸に遠足に来ていて高波にのまれた秋田県合川町立合川南小学校の児童と引率教師の計四十七人は、四、五年生の女子二人が水死、男女計十一人が行方不明となった。また、能代火力発電所を建設中の能代港では、埋め立てのための護岸工事をしていた作業船が次々と転覆し、七人が死亡、二十七人の行方がわかっていない。いずれも地震の揺れが収まり、ホッと一息をついた一瞬のスキを津波に襲われた。
 秋田市内では、デパートの屋上が崩れ落ち、四階催事場で、催し物の準備をしていた女性一人が下敷きとなって死亡。同市内では、ビルの壁が崩れ落ち、窓ガラスが次々と砕け散るなど昼休みを迎えようとしていた町中は、パニツク状態となつた。また多くの犠牲者を出した男鹿市では、水道、都市ガスが完全にストップ、午後から自衡隊が給水活動を行った。県内は、夜になっても余震が続いた。

【青森】青森県でも、地震直後の津波の被害が相次ぎ、西津軽郡鰺ケ沢町漁港の護岸改修工事中の作業員十人が津波にさらわれ、うち三人の死亡が確認された。また、同郡市浦村十三湖河口付近で釣り人十二人が海に流され、うち六人が行方不明になった。同県警本部の調べでは、同県内の死者は四人、行方不明は十三人となっている。また、同郡木造町などで住宅計十二戸が全壊、弘前市でスナック一軒が焼けたほか、漁船十六隻が沈没した。さらに青函連絡船三隻が二時間以上にわたって沖止めとなり、青森駅ホ一ムが陥没した。東北本線のダイヤは大幅に乱れた。

読売新聞 昭和58年5月27日朝刊 日本海中部地震
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