06 12月

産経新聞 大阪版夕刊 「想定の90倍エネルギー 貞観地震と似たタイプか」

「想定の90倍エネルギー 貞観地震と似たタイプか」
平成23年3月12日  産経新聞 大阪版 夕刊

 今回のマグニチュード(M)8.8の地震は、岩手県沖から茨城県沖の震源域が連動したとみられ、専門家の多くは「ここまで広い範囲で連動して起きるとは想定していなかった」と、研究や対策の対象にしていなかったとする。さらに、869年に発生した「貞観地震」と震源域が近く、似たタイプの可能性があるという。
 今回の地震は宮城県沖と東側の三陸沖南部海溝寄り、南側の福島県沖、茨城県沖の4つの震源域が絡む。理科年表によると、貞観地震は三陸沖を震源とするM8.3と推定される巨大地震。城郭などが無数に壊れ、津波が多賀城下を襲い、約千人が溺死した。広範囲に津波が達したと考えられている。古村孝志・東京大地震研究所教授によると、貞観地震の震源域と考えられる範囲は、今回の地震の発生場所に近いという。
 古村教授によると、三十数年周期で繰り返し発生すると想定されていた宮城県沖地震はM7.5クラス。今回はその約90倍のエネルギーだ。 これまで、連動して起きる地震としては、東海、東南海、南海の研究が進められている。酒井慎一・東京大地震研准教授は、東北地方の海域地震について「今回のような4つの震源域が連動する地震は誰も考えてなかった」と話している。

産経新聞 平成23年3月12日 夕刊
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