06 12月

産経新聞 大阪版 平成23年3月12日 「深海震源 大津波に リアス式で高さ一気」

「深海震源 大津波に リアス式で高さ一気」
平成23年3月12日  産経新聞 大阪朝刊 社会面

 今回の地震は、発生から15分後に津波が到達した。仙台新港(仙台市)に高さ10メートルの津波が到来したほか、福島県相馬市で同7.3メートル、岩手県釜石市で同4.1メートルの津波を確認した。専門家からは「100年に1度のクラスの規模だ」との見方も出ている。
 
 長尾年恭東海大地震予知研究センター長は「今回の地震の震源地は海が深く、上にのっている海水の量が多い。広い範囲の海水が一気に持ち上がったのが大津波となった要因と思われる」としている。
 また、「リアス式」の海岸で知られる三陸は、海岸線が入り組んでいるうえに、奥に深く、幅が狭まっている。 津波が水深が深いところから浅いところに到達すると、波の速度は行き場を失った先端部分が遅くなり、後ろから来る波が追いつくことで、高さが急激に高くなるという。このために津波の規模が想定より大きくなった可能性もあるという。 津波に詳しい独立行政法人「港湾空港技術研究所」の高橋重雄・アジア・太平洋沿岸防災研究センター長は「高さや被害域の広さとも国内で過去最大級」とし、「非常に大きな地震だったことに加え、本震に近い規模の余震が続いているため、津波の規模も大きい。破壊力がすさまじく、内陸部の奥深くまで入ってしまっている。沖合に戻った津波が反射してより大きくなることもよくあるので、今後も十分に注意が必要だ」と指摘した。
 また、東北大学や産業技術総合研究所の地質調査では、宮城県・仙台平野が1千年程度の間隔で巨大津波に襲われている。
 これまで記録に残っている巨大津波は、869(貞観11)年の貞観津波で、すでに1100年以上が経過。東北大の今村文彦教授らは「周期から考えれば巨大津波を伴う地震は起きてもおかしくない」と警戒を呼びかけていた。

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