07 12月

中井先生 会葬の御礼状

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中井先生 会葬の御礼状
中井先生のご遺族の承認を得て、転載しております。

 

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平成62年1月27日の紀伊民報「報道手帳」の記事より
中井常蔵氏が24日の夕刻、日高郡南部町南道の自宅で息をひきとった。享年八十歳。田邊酒類の取縞役として存じよりの方もあろうが、県民の多くが、「おお、あのお方か」思い出す人でもなかったかも知れない。しかし、和歌山県人として忘れてならない人である。特に今年は全国的に思い起こしていただきたい人物である。

安政元年十一月四日というから約百四十年も昔になろうか。 紀州全域に激震が走った。湯浅湾の最も奥まった広村の五兵衛は何を思ったのか、次々と田んぼの稲わらに火を放ってまわった。
真っ晴やみの高台に燃え上がる炎。村人たちは次々に一本松から広八幡さまに駆け上がって来た。
そして村人たぢが見たものは大津波に飲み込まれる広川の浜であった。
昭和初期、小学国語読本に取り上げられた「稲むらの火」著者が中井常蔵氏。災害時の心掛けを認識させたとして六十二年、大臣表彰も受けた郷土の誇る人物の一人と言ってよい。地震、津波は片時も警戒を緩め得ぬ災害だ。報道手帳に「稻むらの火」を取り上げるのも二回目。五兵衛の行動の一文は前回のまま再掲載した。何度も何度も語り継ぐ事の重要性を示したのが故人であったから。合掌。(百)

紀伊民報新聞社の承諾を得て、転載しております。